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コンバート [守備]

 例のごとく本屋さんをうろうろしていたら、赤坂英一氏の「コンバート論」という本を見つけた。

プロ野球 コンバート論

プロ野球 コンバート論

  • 作者: 赤坂 英一
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2013/05/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 最初の二、三ページをめくっただけで、もう、その本を手にレジカウンターへ歩きはじめていた。

 以前にも、「二番打者論」という本を以前読んでいて、赤坂氏の書籍には親しんでいたせいもあったが、なにより書名に心を揺さぶられたからだ。ナンテチト、オオゲサカ…

2番打者論

2番打者論

  • 作者: 赤坂 英一
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2012/04/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 中学硬式野球で活動する三男君、実は最近、入団当初から使用していたファーストミットを置き、守備練習のシートノックで、スタートからサードのポジションに就く事が多くなってきたのである^^;

 

 コンバート、という言葉の語源は、宗教用語からきているそうで、本来は、「従来信仰してきた宗教や宗派から、改宗、宗旨替えすることを意味する重い言葉」なのだそうだ。

 なるほど、確かに野球選手にとっては、守るべきポジションを変わる、というのは、一大行事(ビッグイベント)だ。違う宗教を信じることにより人生観が変わってしまうように、その後の野球人生そのもののカタチまで変えられてしまうことになる場合もありうる。打順が変わるより、ものすごく大変な対応力を求められる。

 選手にしろ指導者にしろ、生半可な覚悟で行うと、上のレベルになればなるほど、もしかすると取り返しのつかない結末になる可能性もあるわけだ。

 成功すれば、チームは活性化し、選手も活きる。…とはいえ、ある意味、“賭け”的な要素があるのは否めない気は、する。

 願わくば、指導者の方には、“モノ”になるまで、とことんしごいてやっていただきたいと想う。それが、コンバートした選手への本当の“愛情”であるだろう。ただ、その“シゴキ”についてこれないなら、それは選手側の責任である。その時はまぁ、他の選手へ指導のウェイトを移したとしてもこれは仕方ないだろう。

 

 しかし、野球においての守備位置変更とは、この「コンバート論」という本にも書いてあるように、社会であれば、会社において「営業から総務課に異動になる」どころか、「子会社へ出向」するほどに、いやいや時と場合によっては、「転職する」ぐらいのインパクトがあるお話なのだ。

 

 コンバートとは、“選手の能力を鑑みて実施される”ケースと、“チーム事情から計画される”ケースと二種類のパターンがあるのだろうが、ウチに息子の場合は明らかに「チーム事情」によるものだ。

 もともとサードでキャプテンだった子が、キャッチャーを任されるようになり、サードのポジションを守る子が独りになってしまった、という“チーム事情”である。確かに、一つのポジションには2人以上は守れるようにしておかないと、何かあった時にチームが困るのは当然、であるとは想う、のだが…

 ウチの息子、もともとサードを任されるようなタイプのプレイヤーでないことは、親でもわかる。親だから、わかる?^^;

 サードに求められる能力とは、速い打球に対応できる反応力、セーフティバントなどを阻止するためのダッシュ力などの前後の速い動き、そしてその脚が自慢のバッターをファーストでアウトにする為の「鉄砲肩」、といったところか?

 なにより「ホットコーナー」と呼ばれる様に、「元気である事」という、“騒がしいキャラ”が必要であるように私には想える。これが一番、今のウチの息子には向いてない感じがするポイントだ(^_^;)ゞ

 “力と華”のあるタイプのプレイヤーがそのポジションに座れば、内野がものすごく活発である、強固であるよ、というプレッシャーを相手チームに与えられるようになるだろう。内野の中では一番“筋肉質”な選手(脳細胞も含めて)がいるのがサード、という雰囲気が私にはあるのだが…

 そういう観点からすると、正直、ウチの息子は、サードとしてはたぶん、一塁への正確なスローイングぐらいしかおそらく現時点では及第点をやれるポイントはないのではなかろうか…(-_-;)ゞ

 本人が残念がるように、ファーストのポジションを争うチームメイトの中では、「守備力」という観点からすればまぁ、親のひいき目なしにも一番うまかった、とは思う。

 だが、同期には左ききの良い選手が多い。

 どうしても、「サウスポー」は、外野とピッチャー以外であれば、ファーストしか守れない。ので、ファースト守備要員は我がチームではポジション別で見ると人数が一番多い。三男が抜けた後でも4名ほど(うち左は3名)いる。右左に関わらず、守備力でアピールする部分が無くても、打力がそこそこある選手であれば、自然とそこに流れてくるポジションでもある。プロ野球を観てても、ファーストには打力優先の選手が居座っているチームが多い。

 マウンドの上は別次元の話として考えると、外野手だけで左ききを使おうとすると、他に良い選手がいても、押し出されてどうしても使えなくなる可能性がある。とすると、左でしかも長身の選手であり、打撃力もあるとすればファーストにもってきたくなるのだろうな、というのは、自分でもコーチ・監督の経験上、良く分かる。長身であれば捕球にも有利だし、右手にグローブがあれば牽制時、タッチも素早い、ということもある。

 ちょうど、サードも手薄で、手当てしなければいけないこともあるし、つまりは、ウチの息子はファーストのポジションから押し出された、のである。

 それに、「守備力」というものは、最初はぎくしゃくしてても、鍛えればある程度はそこそこなんとか形になってくるものだ、という事が長年野球を観てきて、なるほどとわかるようになってきた。もちろん、観客から「ほう…」というため息が漏れるようなファインプレイができるまでになれるかどうかは「持って生まれたもの」が影響してくるのは至極当然だが、それ以上に、「打撃力」には(正直使いたくない言葉ではあるが)、「素質」または「センス」というニュアンスを含む表現を、その能力を解説する時にどうしても用いたくなる要素が、やっぱり多いような気がする。

 つまり、打撃力のある選手は貴重でもあるので、どこかのポジションに当てはめてやりたい、と考えるのも指導者のサガであるのだろう。

 そして、守備は後からノックでしごいてなんとかしてやろう、という発想である。

 それでも、「バットを振らないと打てないぞ」、という指導者は多い。

 それは、見方を変えると、素質やセンスの問題じゃなくて、「練習すればうまくなれるんだぞ、努力すればなんとかなるぞ」という感じを子供達に受け取ってもらいたい、という指導者の希望である、と感じる。

 …が、経験豊富な指導者の方ほど、実は良く実感されているのではないかと想うんだが、おそらく多分ヤッパリ悲しいかな、毎日千回素振りをしても、打てない奴は打てない。い、いや、そういうとミもフタもないが(^_^;)ゞ、確かに毎日千回“真剣に”素振りをすれば、どんな奴でも打率を1割ぐらい上げることができるのかもしれない、とは想う。が、しかししかし、選手の中には10人に一人ぐらい、“毎日千回素振り”つまり、「特訓」をすることによって、2割、なおかつ、100人に一人ぐらい、打率を「3割」もあげられるようになる、という「特殊能力」を持った奴(あくまで、アマチュアレベルでのお話)が確かにいるのだろう。

 しかも、そういう奴は、野球を始めてから普通にみんなと練習をしていただけでも、もともと打率3割、4割と打てていた、という選手である場合が多いはずだ。素のままで野球を始めて、同じようにふつーに練習してきたのにせいぜい2割程度しか打てなかった選手とは、まず、“特訓スタート時点”から「明確な実力差」がついている、といったケースが多いはず。

 そう言う奴がプロ野球選手にまで登りつめる事ができるようになるのだろう。

 打率2割の選手でも、努力次第では3割打てるようになるかもしれない。でも、精一杯の努力をしたとしても、4割まで打てるようになるかと言えば、正直、それは【奇跡】に近い確率でしかありえない話、になるだろう。メジャー記録を数々塗り替えてきたイチロー選手でも、未だにシーズン4割は打てたことが無いのである。

 自分の将来性について限界を決めてはいけないのかもしれないが、今現在における「限界」は間違いなくあり、その「限界」を一年後にどれだけ引き上げることができるかどうか、という視点からすると、幾多のプレイヤーを比較すれば、必ず“成長スピードの差”というものが厳然たる事実として存在している、ということは間違いないハズだ。

 バットは「振らないと打てない」のは、これは間違いないが、さりとて「振ったからと言って、“必ず”打てるようになる」という保証は無い、というのも“現実的なお話”だろう。

 まぁ、とはいえ、無理を承知で息子には、「毎日千回素振りをしても打順をあげてもらえなかったら、二千回、バット振りゃ、いいんだよ!それでダメなら三千回!」と叱咤激励してはあきれかえられているものの^^;;;、、 実際問題、毎日千回素振りをするんだって、何時間かかるというのか。

 人間、睡眠時間や食事する時間は必ず必要だし、ましてや学生は、勉強もする時間が一番多くなければならないのである。

 一日はどんなプレイヤーにも24時間しか与えられていないのである。これだけは公平なのだ。その中でどれだけ集中し、確かな目的意識と強い向上心を持って自分を追い込めるか、という能力が、いわゆる「センス」「素質」という言葉に置換されていくのではなかろうか。

 自分自身、毎日1時間だけしか仕事しなくても、十分生活できる収入を得られるようになれるのか、ともし息子から責められたとしたら、正直返答しようがありません(^_^;)…ヨネ?

 ただし、人生というモノは、やってみないとわからない、というファジーなファクターも非常に多いはず。野村監督も言うように、考え方を変えれば行動が変わり、行動が変われば習慣も変わって人格が変わり、運命までをも変えられるかも…しれない。

 野球のポジショニングだって、やってみないとわからない。「コンバート論」、という本にも書いてあったが、現在オリックスでもと日本ハムファイターズの糸井義男だって、アマチュア時代は超有名な投手だったそうだ。

 ピッチャーからコンバートされて外野手になった、程度の話は知っていたが、数多くのプロ野球選手を輩出している名門の近畿大学で、エースとなり、4年生の時は6試合に先発して無敗の5連勝、しかも2完封で、MVP、最優秀投手、ベストナインの3冠を獲得するほどの剛腕投手だった、という事までははじめて知った。

 それなのにまさしく鳴り物入りでドラフトされたプロ野球では芽が出ず、全く持って鳴かず飛ばず。でも、足とバットスイングの速さを見込まれて外野手にコンバートを打診される。だが、糸井選手本人は、「野球=ピッチャー」の感覚であり、野球を始めてからピッチャー一本で活躍してきたので、ピッチャー以外のポジションは全く考えもしなかったそうだ。しかし、このままではプロ野球選手ではいられないぞと説得されて、“泣く泣く”コンバートしたらしいが、決意した後は覚悟を決めて努力を重ね、今現在の素晴らしいプレイヤーに成長したのだそうである。

 「あきらめない」で努力すれば、必ず道は開ける。

   ……“なんらか”の「道」、は。

 千回素振りをしたから、4割バッターになれるという保証はどこにもないが、努力しなければ上には這い上がれない、という事実だけは間違いない。それに、打率は3割を超すことができなくても、選球眼を磨いたり、中日の井端選手の様に、ファール打ちの技術を磨いて球数を放らせ、フォアボールを良く選んで出塁率を4割にすることはできるかもしれないし、脚力を鍛えて、出塁したら必ず盗塁して得点力UPに貢献する、ということに努力の方向性を向けても良いわけである。でなければ、バントの神様と呼ばれた川合昌弘氏のように、バントを百発百中決めることができれば、それだけで必ずベンチ入りできるはずだ。どうしても打撃ではチームに貢献できないようであれば、それこそ、守備をとことん練習して、守りで1試合平均、ヒットを二、三本アウトにするような活躍をすれば良いわけだ。

 通算二千本安打を達成したヤクルトの宮本選手は、入団当初は打撃の方は全く期待されていなかった、という。最初は「守備の人」だったのに、その守備のお陰でスタメン出場させてもらえるようになり、試合に出続けているうちに打撃力も向上、結局、名球界入りできるほどの選手になったわけだ。スポーツ番組の取材とかで話を聞くのが最も楽しいプレイヤーである。ミスタースワローズ、と呼ばれても良い様な気もするが、スワローズ、って、ちょっと弱々しいからあんまし言わないのかな?^^;

 成功するかしないかわからないし、成功しないと想うからやらない、では、「100%成功するわけが無い、ということだけは間違いない」のだ。

 ウチの三男君、どうにも「食わず嫌い」で、「変化することを面倒くさがる」という傾向がある。ただそれは、ひとつひとつコツコツと、課題を克服し、そのポジションで必要とされる動きができるように努力するタイプでもあるのである。だからこそ、そのポジションに対する愛着は通常よりも強いのかもしれない。

  まぁ、良く言えば「慎重」なのだが、だがしかし、その「石橋を叩いて更に考えてから渡る」的な、兎よりもカメ的な性格は、“反射”が重要視されるスポーツというフィールドではちとばかり足枷になりやすい。

 人生、生きていくうえで「慎重」なのは大変良い事だとは思う。けれども、「無難」に行こうとするやつは大きな“失敗”はしないかもしれないが、大きな“成功”も得られない、スポーツ界では、つまりは、“印象に残る”プレイヤーにはなれない、というケースが多いだろう。

 「勇気」と「無謀」、という言葉と同じように、【慎重】と【臆病】は、“紙一重”である。

 とりあえず、フルスイングして空振りしてみろ。フルスイングしなけりゃ、ホームランは絶対打てないんだぜ、息子よ。

 

 このサードへのコンバートは、本人にとっても“殻”を破る絶好のチャンスかもしれないのである。

 

 なんとか他のポジションで活かしてみようと、指導陣から考えていただけるのは、おそらく、たまに出るライトオーバーの長打力、もあるのか?

 練習試合では、ファールになったけど、90メートルのフェンスの先の、住宅に飛びこまないよう、防球用に高く張ってあるネットの、かなり上の方にぶち当たる打球をかっ飛ばしたこともある(一回だけね…)。おそらく、100メートル近く飛んでなかったかなぁ。大したガタイではないが、それくらいの長打力はとりあえずあるわけだし、バントもそこそこうまいし。セーフティーはまだまだだけど、脚だって、学童時代はダイヤモンド一周のベーランで、私が7年間、コーチ、監督と指導してきた子供達の中で、チーム歴代2位のタイム(三男の1年先輩でもある歴代1位の子は、陸上大会で100メートル走で県2位になった子だった^^;)をたたき出していたわけだし(でもさすがにクラブチームには、学童時代エースで四番だ、トップバッターだったキャプテンだったとかいう子が多いから、脚の速さも目立たなくなってしまったが…(^_^;)ゞ)、けっして遅いわけではないのだ。もっともっと自信を持ってやればいいのに。

 ちなみに、長距離走ならチームでおよそ3位以内には(体調悪くなければ)入るし、中学校の体力測定では、シャトルランで125回の記録を出して、断トツで学年トップだったという。スタミナもあるんだがなぁ。メンタル…というか、覇気が無いんだよなぁ、覇気が。何をやるにも自信無さげにみえてしまう。親の欲目なのか???もっと堂々とやれぃ!

 …ので、なるべく最近は、良いプレイがあったら、できるだけ褒めるようにはしているんだが…、なかなか、照れくさくてにー。褒め方はヘタかもしれない。う~ん…

 

 慣れ親しんだファーストのポジションには未練があるようだが、この経験がまた、「成長するための糧」にもなるはずだ。

 野球というスポーツを通じて、人間的に成長してくれい、息子どもよ(ちなみに、大学に進んだ長男は、なんと「合気道部」に入ったそうだが…^^; まぁ、どんな活動でも、怪我だけには気をつけて、真剣にやってくれればそれでよい)

 新しい事に挑戦し、なんとか形にして行こうと試行錯誤し、工夫して努力を続けることが将来にもつながっていく、ということに、早く気がついてほしいものである。というか、速く“本気”で“覚悟”を決める、という『決断力』を身に付けてほしいと想う。

 人生は、何かを“覚悟”して踏ん切りをつけなければならないことの連続である。そこでグズグズしていても、時間だけは勝手に進む。時の流れだけは神様にでもどうにもならないのである。そして、50歳目前にして切々と感じることがあるのであるが、それは、【人生には、“限り”がある】ということだ。

 人生は、生まれてから死ぬまでの一方通行。まさしく“一度きり”であるのだ。

 成長期にあるお前達にはまだまだ実感できないんだろうが…

 やらないで後悔するより、やってみて失敗した方が良い。人は失敗するから、成功するためには何が必要になってくるかを学べるのだ。失敗しない奴は、成功もしない、という話、これは真理だろう。 

 一度しかない人生なのだ。だからできるだけ、後悔の少ない青春を送ってほしい、のではなくて、早いうちからどんどん失敗して、後悔だらけの時間を多く持ってほしいものである。そうすれば、社会に出てから後悔する回数より、「成功」するチャンスの方が上回ってくるはずだと想う。

 まぁ、野球やるのは本人だから、親としては折に触れてブツブツお小言をくれてやるしか、ないんですけどねぇ^^;

 ……それにさぁ、親の私としたら、ファーストよりサードの方が、かっこいいと想うんだけど…なぁ?

 サードって、内野守備においては、“華”型的な役回りではないだろか?親としては、実は嬉しいんだが…(^_^;)ゞ

 前向きに、気楽にさせてやろうかと、帰りの車の中でそんな話題を切り出したら、「そんな単純な話じゃないんだよ!」と息子に怒られて…しまった。そら、大変なのはわかるけどさー、そんなにマジに怒らなくてもいいじゃん。

 打球の切れる向きがファーストとは反対なので、その感覚を掴むのが難しいんだそうだ。抜かれたら長打になるケースが多い三塁線の強く速い打球は、バックハンド処理をしなければならないのでこれまた難しく、また、ランナーがセカンドにいる時の送りバント処理や、盗塁警戒、サードにランナーがいる時のスクイズ警戒とかの緊張感は非常に強い、ピッチャーとの連携など、ポジショニングで考えなければならないことはファーストよりも多いし慣れていないのでまだ混乱して頭が真っ白になる、のだそうだ。ナルホドナァ…

 岡目八目ならなんとでも激励できるが、確かにやっている本人にしてみるとファーストとは守備環境が180度変わるので、大変なのだろう。

 しかし、ピッチャーを、ファースト側からすると正反対の方向から視る立場になる、という事は、また野球を深く考える良い機会でもあるはずだ。学童時代、ピッチャーとショートを守っていたが、6年生だけの連合チームではキャッチャーを志望し、学童時代ほとんど捕手経験が無いにもかかわらず、一応背番号2をつけさせてもらっていた。

 なのに、ボーイズに進んだ時にまたピッチャーをやりたい、と希望を元にもどしたのも、やはりキャッチャーというポジションを経験してみてその大変さが理解できた部分もあると思うし、学童時代ならショートバウンドを後ろにそらされた時、「そのくらい捕ってほしかったかな…」的な顔をするときもあったが、自分がキャッチャーを経験してからは、ショートバウンドを投げてしまった自分が100%悪いという感覚になっているようだし、まぁ、何事も経験になる、という事は間違い無い。

 ところで、悲しいかな、ファースト・ポジションに就く回数が減ってきた時期と同じくして、ピッチャーとしてもじわじわとお声がかからないようになってしまった(T_T)

 おそらく、監督、コーチとしては、サードの守備に専念して欲しい、ということなんだろうかなぁ。これまた、三男君にとっては少々悔しいことであるようだ。エース君はさておいても、俺、他のピッチャーよりそんなに成績悪いかなぁ、なんぞとぼやいておりましたな。まぁ、球速は一番遅いのは確かだとは想うけど…(^_^;)  四死球数は少ないはずだが、その分被安打率は高そうなので、どうしても「打たれる」というイメージはあるのかも。「失点」的には、さほど遜色無いと感じるんだけれどもねぇ。うーん。

 同期の子には、珍しく左の良いピッチャーが多いからなぁ。なんの特徴も無いオーソドックスな右上手投げの投手なんか、ちと出る幕がなさそうな雰囲気になってきたのでありました…

 似たようなレベルなら、やはりよりスピードのある選手、右より左のピッチャーを育てたくなるもんなのかなぁ。そうなんだろうなぁ。

 この間、自嘲気味に冗談っぽく「(特徴を出すために)オレ、アンダースローにでもなろうかな?」なんてつぶやいてましたが… マジ? …でも、それもおもしろいかも…ヨ??^m^

 中学で硬式クラブチームに入って野球をやる、ということは、とりもなおさず、高校でも野球を続けたいから、程度の“覚悟”ではなくて、高校野球で“活躍できるようになりたい”から、であるはず。そう考えると、強豪校に進もうとすればするほど、優秀なプレイヤーが多くなるわけで、当然ピッチャーというポジションを得るのは難しい。となると、では他のポジションにコンバートされる場合、どこを守るのか、という問題が発生するのは目に見えている。

 その時、ベンチ入りできる可能性は、「ファーストやれます」「サードもやってました!」と答えられるか答えられないかでは、それこそ「雲泥の差」となって現れてくると想う。ピッチャーだったら、アンダースローで投げられるとすると、もしかするとその“特徴”で引っかかってくれるかも…しれない??

 となると、いろいろな「ポジション」を経験しておく方がやっぱ有利だとも言えるだろうし、なぁ?じゃないと、お兄ちゃんの様に、慣れない外野に回されて、チャンスが激減する、なんて事にもなりかねない。コンバートしてでもどこかで活かしてやろうと考えてもらえる選手に比べたら、倍、どころか3倍ぐらいの影の努力を続けておかないと、いつ巡ってくるか知れない、数少ないチャンスを活かすことは非常に難しくなってくる。ということは、メンタル的にも非常に厳しいということである。

 しかし、「生涯一捕手」という言葉もあるように、俺はこれしかないんだ!これで勝負してやる!!…ってのも、これはこれで、「男の美学(?)」だと想うけど。それに、そっちの方が浪花節っぽくで俺は好きだけどね、実は。

 …まぁまさか、指導者の方が責任もって指導してくれるとかいうなら話は別だけど、中学生のうちからアンダースローなんてやらせるつもりはないですぞ。あくまで、将来的に…のお話。本人が、そこまでピッチャーにこだわりたいとするならば、という意味であります。

 

 最近行われた新二年生以下だけでやる公式大会では一応、サードで先発させていただいたものの、2回ほど打席に入ったあとはすぐサードのポジションを争う、入団当初からサード守ってる、守備経験の長いライバル君と交代させられたりしてるし、ピッチャーどころか、サードもあぶない状況なのだ。レギュラーが確約されいるわけではない。

 バッティングはそこそこ良いかもしれないけれど、とはいえこれだってはっきりと期待されているとはいえない打順の、8番、7番あたりをうろちょろしているし… 

 練習試合ならけっこう「3番」も打たせてもらってるんだけどねー^^;

 まぁ、【競争なくして成長なし】というのも事実ではある。

 まずは、しっかりとサードのポジションを確保することに全力を注ぎたまえ、三男よ。なんだかんだいっても、試合に出れないんじゃ元も子もないし。自分の居場所を得るために戦う、それが自分の成長にもつながるはすだ。

 

 しかし痛いのが、更に又内野手用のグラブを購入させられてしまったことである。

 ファースト・ミットに未練があるのか、しばらくグズグズしてたんだが、つい先日、「やっぱ、(サード用にグラブを)買ってくれ」とボソボソと言いに来た(今まではオールラウンド用のお安い奴を使用していた)ので、ついにサードというポジションで、勝負をかける覚悟を決めたんだろう。……なんて、すぐに外野にまたコンバートされたらどうしよう(-_-;)…

 まぁ、真剣にサードに居座ろう、サードでレギュラーになろうとする“覚悟”ができているんなら、別にお金の問題じゃないんだけど、サ… 頼むから、真剣にやってよね、真剣に。前向きに。そして“必死”に、ね。

 今回のテーマ、「コンバート」で同じようにお悩みのお子様をお持ちのご家庭の、なぐさめ(?)にでもなれば幸い、かな^^;

 人生、想うどおりには事が運ばないが、そこでなんとかしようとあがき、もがき苦しむことが、後で考えると結構、充実した時期だったりするもんですからね。…負け惜しみっぽい? ナントデモイエー!


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boku-5

こんにちは。

確かに!
今回のテーマは、コンバート”で悩みを持って家庭に
心強く、感じてもらえたと思います。

私のところは、コンバートのくくりで言うと…(笑。
“チーム事情”ではあるのですが、ちょっと面倒です(汗。

うちのチームは、ピッチャーがいなくて…(涙。
まともにストライクが入る子がいないのです。
そこで、うちの子は、左なのでファーストを守らせて
もらっていたのですが、この度、ピッチャーをやるはめになりました。
ここまでは、本人のやる気等でこなしてもらいたいと、私も黙っていたのですが…。
そうも言ってられなくなりました、。

ちょっと調子が良い事もあり、連戦、連投で投げる事になりました。
監督さんと話をしたところ「2日連続だろうと、3日連続だろうと、2戦連続だろうと、3線連続だろうと…。彼は今では、うちのエースなので、彼に投げてもらいます。もちらん、肩が痛いと言う時は、投げさせません。基本的にピッチャーがいなくて放棄試合と言うのは、嫌なので。」とのことでした。
私も「それは、おかしいでしょう?」と食ってかかりましたが、他のコーチ陣に止められてしまい…。
そんな訳で、投げ続ける事になりました。

ここで、ついに「親が後ろで指示を出すのもなんだ…」と思いましたが、
仮病を使い、「肘が重たいようで、ピッチャーは出来ないですから」と言わせて頂きました。
すると、試合相手にすぐに連絡を取って“延期”となりました。

なんか…?、違うと思うのですが…(汗。

”コンバート”についての良い記事のコメントが
“これで”すみません。

今後とも宜しくお願い致します。

by boku-5 (2013-05-27 10:41) 

健康野球オタク

boku-5さん、どうも!
 メールの返事より、記事更新した方が喜んでいただけるかなと想いまして^^;先に記事更新いたしました。
 「ピッチャーがいなくて放棄試合がいや…」だから、一人のピッチャーを連投させる、という発想は、それ、明らかに異常ですよ!
 その方を良くは知りませんが、もしもこの文面だけで判断させてもらうとすると、指導者の資格はおそらく「ゼロ」ですね。
 選手を育てる、という能力が全く無いのでしょう。
 一年前から、“準備”をしっかりしてきたんでしょうか。まさか、それで、子供達に「準備をしっかりしろ!」なんて偉そうな指導をしていないでしょうね?
 たかが練習試合、カッコつけてどうなるんでしょう。
 私だったら、1試合ぶっつぶすつもりで、なんとか独り立ちして欲しい投手候補を投げ続けさせますが…
 そのうちふっきれて、相手バッターがいようがいまいが、ピッチング練習の感覚で投げられるようになりますよ、どんな子でも。 押し出しで10点だそうとも。「それでいいぞ、どんどん投げろ!」と言ってあげればいいんです。…当然、試合後は相手チームの監督さんに平謝りでしょうけど。でも、それが監督の仕事でしょうに。
 一人しか投手を育てられない程度の指導力しかない監督なんだから、練習試合の相手もできるだけ弱いチームを選んで、なんとかカタチがつく様な試合をするしかないんじゃないでしょうか。
 まぁ、その程度の監督なら、試合の相手を選ぶ能力も、無いのかな?とにかく、息子さんの身体を第一に考えた方が良いですよ。一試合75球以上投げる場合は要注意らしいです!
 私の記事を参考にしてみてください??^^;;
by 健康野球オタク (2013-05-29 08:45) 

boku-5

コメントへのご返事ありがとうございます。

確かに“記事更新”の方が良いですね(笑。
大変なのでしょうが…(汗。


監督についての件もありがとうございます。

読みながら「そう!そう!」と声を出してしまいました。
以前の記事を参考にさせていただきます。

これからも記事更新は、大変でしょうが
頑張って下さい。
今後とも宜しくお願い致します。

by boku-5 (2013-05-29 11:40) 

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