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野球選手と筋トレ [筋トレ]

 ジャイアンツで新人王になった澤村投手は、間違いなく、“筋トレ”で成功した野球選手だろう。

 スポーツ番組などで流れる澤村投手の映像には、とんでもないでかさのプレートをつけたバーベルを担いでスクワットをするトレーニング風景が非常に多いが^^; いやー、すごい。

 しかし、筋トレは害がある、という野球選手やトレーナーの方も多い。

 おそらく、元西武の清原選手は筋トレで大失敗した部類なんじゃないかと想っているんだが、もしかするとメジャーの松井秀喜選手も失敗した口なんじゃないかなぁ、と、読売ジャイアンツにいた時代のスリムさとは比べ物にならないほどゴジラに近付いている現在の肉体を視るとそう考えてしまう。まぁ、アメリカでの食生活の問題もあるんだろうけど。

 もしかすると、沢村投手はその筋トレで鍛え上げた筋肉を有効活用するために、他にも何か秘密のトレーニングをしているのかもしれない?カナ?

 

 世界のイチロー選手は、“筋肥大系”筋トレは完全否定派の筆頭でしょう。

 自身の特集番組のインタビューの中で、筋トレしてるのに故障がちな選手が多い事を皮肉ったような例の口調で、「それはやり方が間違っているからだ」とばっさり切り捨てている。

 が、筋トレ自体がいけないとは一言も言っておらず、おそらく「やり方が問題」なのだと言っているのだ。

 御自身、シアトルの自宅や球場にまで“筋トレ”マシーンを導入し、せっせと身体を鍛えていらっしゃる。

 ただ、この筋トレマシンは、筋肥大を狙ったものではなく、「しなやかさ・強じんさ」を得るためのもので、筋肉“量”ではなくて“質”を求めたものであるという。

 このマシンは、一世を風靡した「初動負荷理論」に基づかれて設計されているそうで、なんとウン千万円もするのだとか?とても一般人には手の届かない高値の花ですが、それで年棒数億円を稼ぎだせれば、ある意味元手はしっかりと取っているわけか。ウラヤマシイナァ

 初動負荷理論とはなんぞや?

 初動負荷理論を紹介しているのが、この本。

初動負荷理論による野球トレーニング革命

初動負荷理論による野球トレーニング革命

  • 作者: 小山 裕史
  • 出版社/メーカー: ベースボールマガジン社
  • 発売日: 1999/12
  • メディア: 単行本

 内容は、かなり難しいので、私の様な「オタク」でないと最後まで読破するのは難しいでしょう^^;

 はてさて、野球選手に最適な筋トレ、とは、なんなのか?

 それは…

 

 イチロー選手の怪我の少ない肉体をみてもわかるとおり、この“初動負荷理論”というものは、たぶんおそらく非常に素晴らしいものであるのだろう。

 が、悲しいかな、憎たらしいかな、きっと、提唱者の小山裕史氏は、とってもケチだ。

 この初動負荷理論なるものをもっともっとオープンソースにしてはいただけないものか。その考え方を示した書籍は数冊あるものの、良く分からないし、写真だけでは動き方が全く分からない。上達屋の手塚一志氏や、ゆる体操の高岡英夫氏ほどでなくとも良いものの、もうちょっと世間に広めようという努力を重ねて頂きたい。

 北関東の山奥に住む私には、インターネットを駆使してもその実像が全くと言って良いほど掴めないのである。

 どうやってんのー?

 時々、野球指導ビデオのDVDなどを購入して眺めていると、初動負荷理論に基づいたトレーニング、とかいってダンベルを使ったメニューなんか紹介されているけれど、ほんとうにそれが効果があるのか?

 たいてい多いのが、たとえばワンハンドベントオーバーローイング(イスかベンチに片手をかけて前傾姿勢を取り、反対側の腕でダンベルをだらんと垂らすように持って、背筋を使って引き上げる、という動作)で、最下点にあるダンベルを、急に引っ張り上げて、一番筋肉が収縮しているフォームでは決して動きを止めないようにしてそのまま重力に引っ張られるようにまた垂らす… なんてやり方を教えてくれているものもあるが、実際自分でもやってみたんだけど、なんだか効果は全くわからない。

 ので、独学では実践が難しい運動理論なのだと今ではほとんど挑戦をあきらめているのだ^^;

 きっと、御自身が経営されているフィットネス・ジムの近辺にお住まいの方で無いと、その恩恵に預かる事はできないのだ。

 1時間当たりすさまじい授業料をふんだくる、手塚一志氏の「上達屋」さんや、BCSBaseballPerformanceを経営なさっている前田健氏の様に、ご自分の「発明品」から得る利益はとことん追求しようとなさっているのだろう。フンフン。

 ただまぁ、“間違ったやり方”だと、意味が無いどころか、害になるケースもあるのもわかるので、それは仕方が無い事なのかm(__)m

 もともと、このような“高リスク”なトレーニング方法は、もとからビンボー人の私の目指すものではない。日本国中の、野球に青春を掛けようと野球部に入部した息子さん(娘さん)を持つ、“野球素人のお父さん”(特に私の様なビンボー人)のために、「ローリスクハイリターン」なトレーニング方法を求め続けていくのだっ!

 誰でもが、最小のコストで最大の効果を得られるトレーニング・メソッドは何か、を探求するのが私の趣味であり、このブログの意義でもある。

 ということで、特殊なマシーンを使わないとできないようなトレーニングはさておいて、一般的ないわゆる“筋トレ”で、有効なエクササイズはなんだろう。

 筋トレをやるうえで一番問題になるのは、年齢、だろう。

 骨格が未成熟なうちは、無理なウェイトを使っての筋トレは危険だ、という人は多いし、私も全くそう思うので、子供のうちはやっても腕立て伏せや腹筋みたいに、自分の体重を使ったメニューをやるだけで充分だろう(※ただし、初動負荷理論の小山裕史氏は下の本で腹筋・背筋運動を強く否定している)
「奇跡」のトレーニング

「奇跡」のトレーニング

  • 作者: 小山 裕史
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/01/11
  • メディア: 単行本

 う~ん、この本を読めば、なるほどそうかぁ!? と想うような気もするのだが、しかし、体幹を鍛える、というものは、スタビリティ向上には間違いなく必要だと思うし、この本の後半に紹介されていた初動負荷理論による腹筋・背筋運動のやり方が、イラストだけでは全く分からない。

 初動負荷理論、については、いつの日かそのテーマだけで記事を書いてみたいと思っているので、とにかく今回は、「筋トレ」に絞って考えております。

 

 筋力トレーニング。

 

 10回も連続して同じ動作を繰り返せないような重さのウェイトを使っての筋トレは、良く言われるように、ひげやわき毛、○○毛…なんぞが生え始めてからで充分であるハズ。

 だが、小山裕史氏の受け売りではないが、いくら自重を使ってのトレーニングだからと、腕立てや腹筋、スクワットも、決して好い加減なフォームでガンガンやってはいけない。 かえって、故障の原因になりかねないだろう。

 未だに腹筋を、足をまっすぐ伸ばさせて足首を補助者にがっちり押さえさせ、床にバンバンと跳ね返るようなやりかたでやらせる指導者もいるが、腰に問題を抱えている選手なら、腰痛を悪化させる恐れもあるのだ。腕立て伏せだって、思いっ切り肩をすぼめたような、怒り肩でやるようなフォームでやれば、ヘタすると肩関節や肘にストレスがかかりすぎるかもしれない。

 どんなトレーニングにも、繊細な注意で行う正確な動作が必要になってくるハズだ。

 とはいえ、“過保護”になりすぎてもこれまた成長が鈍ると言うか、『殻』を打ち破れない、いわゆるプラトー状態、なんてボディビルダーが筋肥大トレーニングの効果が現れない時に使う状態を現す言葉に当てはまるような状況にもなるから、これが難しい。

 「球数制限」という言葉が野球界で定着して久しいが、だからといって、誰でも毎日きっかり30球だけ投げてりゃいいかというと、そんなわけにもいかないだろう。

 実際の試合で投げる時は、練習時の投球数の3倍疲れる、だから、試合で百球投げるなら、練習じゃ300球投げとかないと完投なんかできない、という指導者の方もいらっしゃる。

 …う~ん、これはまた、極端な意見かとは想うけど、しかし、いつもいつも4回まではいいピッチングをするのに、勝利投手の権利が得られる5回あたりになると制球が急に乱れるとか、ボールがおじぎし始める、なんてピッチャーに対しては、時にはこんな「荒療治」も必要になってくるケースもいるかもしれない。

 そのままでは、いつまでも「二線級のピッチャー」。そのままで終わるか、故障覚悟で目一杯特訓して、ひとつ上のステージへと飛躍するか。

 それで、「殻」が破れれば、もしかしてその後、9回までスイスイ投げられる先発完投型の投手に成長してくれるかもしれないし、これは、本人の意思、だろうなぁ。

 自分の前に立ちはだかる“殻”を打ち破ることができたら、また、毎日30球の投球数に戻して、今度はランニング、筋トレ等のエクササイズで体力補強をしたりして、切り換えていけばよいのだ。さすがに毎日300球も投げ続けていたら、全くの野球素人にだって、どんな頑丈な選手でも怪我するだろうなぁ、という事ぐらいわかるだろう。

 いかに、自分の身体と、“深い会話”ができるかどうか、が大事である。

 筋トレも同じで、やりすぎはもちろんいけないのだろうが、注意しながら行えば、パフォーマンスを向上させるためには非常に有効なトレーニングでもあるはずだ。沢村投手の様に、高校時代は3番手のピッチャーで、公式戦には一度も登板したことが無いような選手であっても、大学でみっちりと取り組んだ筋トレで肉体改造に成功し、ドラフト一位で指名され、新人王を獲得できる素晴らしい投手に覚醒できるかもしれないのである。

 早く、その個人に最適なトレーニングを見つけること、だ。

 筋トレが良いのか、投げ込みが良いのか、走り込みか、ストレッチか、コーディネーショントレーニングか、アイトレーニングなのか、それをできるだけ速くに気付き、すぐに取り組むことだ。

 そして、継続することだ。三日坊主では、何もならない。

 継続は力なり

 筋肉がつき過ぎると、可動域が筋肉のボリュームで小さくなるので筋トレはだめだとかいう人がいるらしいが、専門家に言わせると、「可動域に影響が出るほどの筋肉をつける」ためには、それこそ死ぬほどの専門的な筋肥大トレーニングを積まなければならないそうである。

 プロ野球選手に、そんなヒマあるの?甲子園を狙う高校球児に、野球の練習時間終了後に、そこまでやるエネルギーと根気が残っているのか??

 そんな心配は、ついてからすればよろしいようで。それに、もしも万が一筋肉がつき過ぎちゃったら、辞めればすぐ筋肉は落ちるハズだが…

 “つき過ぎる”心配より、“害にならない”筋トレの方法を心配した方が良いだろう。

 筋トレをすると筋肉が“硬くなる”という心配は、たぶんあるのかもしれない。それは、関節の可動域の問題というより、筋肉が硬化するというのか、伸縮スピードが鈍るといえばよいのか、“柔軟な対応性”が無くなることにより関節にかえって負荷をかけてしまい、それが、故障の原因になるのではなかろうか。もしくは、その筋トレ自体が関節にとっての「ストレス」になり、故障を招いてしまうという事はあるはずだ。

 一度、ダンベルを両手に持って、腕を伸ばしたまま左右に広げていくという、ラテラルレイズ、という三角筋のトレーニングをしていて、重いウェイトを使い過ぎて肘を痛めたことがあるのだ。

 間違ったやり方や、無理をすると、かえって関節や筋肉そのものを痛めることがあるのだ、ということを身をもって知り、それ以来、筋トレをやる前は慎重にウォームアップをして、重いウェイトを使い過ぎないようにしている。およそ、20レップ(回数)以上できるようになるまでは、ウェイトアップはしないように気をつけている。

 本に紹介されているエクササイズであっても、人によっては関節に負担がかかり過ぎ、故障・怪我の原因になるのだ。

 健康になるために始めた筋トレで、怪我をしてしまったら元も子もない。

 私が、“筋肉トレーニング”で大事なのは、“取捨選択”というキーワードだと思うのだ。

 人によって、効果が上がるメニュー、反対に、関節や筋肉を痛めかねないメニューがあるのではないか。

 だから、自分自身の“体力”を良く良く吟味して、自分に合ったトレーニングを探していかなければならない。

 さて、ではどうやって探すのか。

 これはもう、トライ&エラー、しか無いだろう。

 やったあとで、自分の感覚が、「いいかも?」と感じれたものだけやればよいのだ。

 少なくとも、「痛い」「違和感がある」終ったあとで「どよ~んと嫌な感じが残る」ようなメニューは絶対やらない方が良い。本に紹介されているメニューだからと、なんでもかんでも律儀に全部やろうとしない方が絶対良い。

 だからといって、全く「きつい」感じがしないトレーニングだけ、ではこれまた成長がないので意味がなかろうが、いくらやっている時はきついと感じるメニューでも、本当に身体によければ、終ったあとに“爽快な脱力感”を感じれるはずだ。

 限界まで追い込んで、腕を上げようとしてもあがらない、腹筋がつっぱって、痛くて笑えない、というエクササイズでも、どこか、「気持ちの良さ」が残るはずなのだ。

 こういう感覚を大事にするべきだろう。

 「自分の内なる感覚」

 これを研ぎ澄まさないといけない。

 そのためには、静かに瞑目し、身体の中から湧き出てくる「声」を聞くべきだ。あふれかえる情報に踊らされることの無いように。そして、それは“健康”でないと感じられないのだ。

 自分の体に本当に良い動き、とは、どのようなものであるの、か。

 “健康な時”、良く身体の声を聞きながらおこなえば、間違いなく、筋トレも有効なトレーニング・メソッドとなるはず。

 そして、『一番最初の感覚』を忘れないようにするべきだ。このトレーニングをやったら、例えばスピードが上がったとか、守備の動きが良くなったとか、打球の飛距離が伸びたとか、あきらかに因果関係を認められたトレーニングと良い結果を覚えておかないと、エクササイズに「慣れ」てくると、その“感覚”を忘れてしまいがちなのである。

 私はこれを『エクササイズ一期一会理論』と命名したい^^;

 この、最初の感覚を再び得るためには、かなり間を開けないといけないことになってしまうはずだ。だから、とにかく最初に取り組んだ時の自分の感覚は、ノートでもパソコンでも、とにかく記録しておくべきだと思う。

 不思議なモノで、エクササイズに慣れてくると、成果も出にくくなり、そのうち、いつしか取り組まなくなってしまう。

 どうしても、同じメニューだと、飽きるのだ。精神的なマンネリ、も当然だが、なんか、“筋肉自体”が飽きてしまう、というのか、反応が悪くなるようになってきてしまう。

 んで、そのうち、違うエクササイズに“浮気”したりする。

 しかし、そのエクササイズで鍛えた筋肉が、支えてくれていたはずの能力は、行わなければもちろん低下するはずだ。それで、調子を落とす、なんてことがあるような気がするのである。

 イチローなどは、「バッティングというものは、常に動いている」という。

 だから、やり方を変えていかないといけない、とおっしゃっているが、私は、慣れにより、飽きてしまうこと、飽きることにより、その練習が“惰性”になってしまう事が、一番問題なんじゃなかろうかと想うのである。

 刺激が弱まるのだ。だから、定期的に、エクササイズのメニューや、トレーニングメソッドは、変えてやる必要があるはずだ。

 そして、エクササイズを変更したことにより、そのうち調子を落とした時、前に、どんなトレーニングをやったら、その調子を落した能力の向上に役立っていたか、一番最初に取り組んだ時の「フィーリング」を想いだして、またそのトレーニングに真剣に打ちこむべきだと想うのだ。

 おそらく、それが、スランプから早めに復活できる方法のひとつになると想うのであります。まぁ、私の感覚なので、それ以上の「根拠」は明示できないんですが…(-_-;)ゞ

 正しい筋トレをする為に、非常にためになる本だと想うのがこれ。

DVDでわかる!野球パワーアップ・トレーニング

DVDでわかる!野球パワーアップ・トレーニング

  • 作者: 立花 龍司
  • 出版社/メーカー: 西東社
  • 発売日: 2007/07
  • メディア: 単行本

 言わずと知れた、野球界のカリスマトレーナー立花龍司氏の著作であるが、なによりいいのがDVDが付属していることだ。

 そして、純粋な“筋トレ”だけでなく、肩のインナーマッスルトレーニングやストレッチもたくさん紹介してくれているので、野球選手はもちろんだが、野球肩ならぬ「四十肩、五十肩」にお悩みの方にもきっと即効のある本だと想いますよ^^;


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コメント 1

☆めぐみん☆

コメントありがとうございました。
また来ます☆
by ☆めぐみん☆ (2011-12-19 19:57) 

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