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SR試乗インプレッション~そして初回無料点検へ [ツーリング]

 このまま自分には珍しく晴天の旅で一日を終われるのか、という淡い願いもむなしく、やっぱり、茨城からわが県へ入ろうかとする山道で、またも一雨喰らってしまった。

 ん~、とにかく天気の神様は、一日一度、私を“濡らして”やらないと気が済まないらしい。

 いやらしぃ…

 まぁ、ほんの数分の雨模様ではあったが、瞬間バタバタっと強い雨脚になり、けっこう、メットのシールドが雨滴で視界が遮られるほどになった。が、はいはい、この程度なら恨み言は言いませんよ、神様。

 わが県に入ってから、しばらく走ると美しい夕焼け。男体山を更に勇壮に際立たせる赤い空に、ちょこっと感動しつつ、家路を急ぐ。

 どうも最近視力が怪しいので、暗くなってくると全く道路標識が読めなくなってしまう。

 眼鏡をかけると、まだまだ曇りがちになる気温だし。なるべく明るいうちに到着して、キーをオフにしたいのである。

 走行距離が300㎞を越えてくると(帰り道はおよそ340㎞走りました)、さすがに、お尻もひりひりしている。股関節の内転筋、ワイドスクワットをすると筋肉痛になるあたり、が、かなり痛みを感じるようになっていた。

 これは、振動のせいというより、ふつう、300㎞も走り続ければどんなバイクに乗ってたって現れる当然な症状だと思われる。

 SRのシートは、他のバイクはよう知らんが、おそらくとっても優秀なのではないか。「跨っている」というより、「座っている」、という感覚になる。

 私は、このシートは、わざわざカスタムしたくなるような気分には全くなれませんですな。

 座面が幅広く平坦なので、座りやすいが脚付き性の方にはちょっとばかり悪影響を与えているのかもね。でもまぁ、走りだせば脚付き性なんか全く関係なくなるので、そんなに気にする必要は無い、というのが私の感想。

 ただちょっと、厚めなので腰高感は他のバイクに比べればあると思います。

 少なくともエストレヤよりはものすごく視点が高く感じる(実際は十数ミリ程度の違いかもしれないけれど)。

 それよりも、やっぱり、ステップから足裏に響く振動にはなかなか慣れない。

 ライディング用ブーツを履いていてもこの痺れ感だと、よほど、オフロードバイク用のどでかく分厚そうなシューズでもないと防げないのか?

 なんか、防振用ステップみたいなの売ってないのかなぁ。そしたらこれは速攻でカスタマイズしたい!

 とはいえ、不思議なもので、最初は正直絶望的な気分にさせられた振動も、慣れてくるとなんとなくまた痺れたくなってくるというか、なんて言えば良いのか、そう、「懐かしい」ような気分にさせられてしまう。

 これがSRオーナーが良く使う曖昧表現、“味”というヤツなんかな?

 『癖になりそう』なんて歌が昔無かったかな?タイトルじゃなくてサビのフレーズかなんかであったっけ?

 たとえば、挑戦、激辛カレー!完食したらサービス券御進呈!、なんてうたい文句にほだされて、ついつい食べ始めてすぐその辛さにその決断を後悔してしまうのが常だが、しかし、数日経つとなぜかまた無性にその辛さを感じたくなってしまう…なんてこと、あるよね??

 そんな感じ、と言えば近いかなぁ。

 ギア5速でメーター読み3,000回転ぐらいならおよそ時速65~67㌔ぐらいだと思うのだが、ここを過ぎたあたりで、振動が、心地よいとまでは言えないけれど、道路から受ける振動とミックスされて、いわゆるトコトコ感が出てきて、気分よく走れるようになった。

 私が、一番気持ちよく感じたのは、およそ3,500回転前後、時速にして75~77㌔ぐらいあたりかなぁ。一般道ではちょっとばかりスピードオーバーな速度帯なのでお勧めはしないが、でも、3車線のバイパスなんかじゃ、こんなスピードで走ってるとがんがん煽られたりするから、まぁ、そんなに驚くような速度でもない。ちょっと飛ばしている車の後ろについてりゃ平気で80㌔オーバーになってたりするでしょう?

 高速も少し走ってみたけれど、慣らし運転上限の4,000回転で90㌔ちょっと手前?ぐらいかな?ちょと運転に集中してしまうのでしげしげとメーターを確認できないので確かではないが、気持ちが良いのはそのぐらいまででしょう。

 慣らし中とはいえ、ちょっとなら回転数あげても良いだろうと、4,000回転以上に加速してみたら、かなり振動が“硬質”な感じになってきて、ちょっと肌触りが悪い、という感じの痺れ感が足裏だけでなく、ハンドルを握る手やシートにも出てくる。

 よく、他のSRオーナーが、「高速を80㌔ぐらいでトコトコ走ってるのがいいんだよ」というコメントを残していると思うが、まさしくさもありなん、それ以上出すと、とてもじゃないが、振動を「鼓動」なんておしゃれな言い回しで表現できるような余裕は無くなってくるのではないの?

 レッドゾーンまで回したら、いったいどうなっちゃうのか、今から少し、ホラー映画の広告を見せられたあとみたいな気分である。おそらく、「空中分解」しそうなスリルを味わえるんじゃなかろうか。

 う~ん、しかしでもまぁ、この「振動」がなければ、SRがSRでは無くなってしまう、という気分には確かになっちゃうんだろうなぁ~。

 シングルの、【鼓動】

 だから、まんず、この「振動」が嫌なら乗るなよ、としか言えない。

 ニンジャ250のあの前傾のキツイライポジは絶対だめだ、と感じたら乗らない、のと同じことだろう。

 ところが、今回仙台往復で感じたのだが、SRもそこそこに前傾はさせれられているのかもしれない。上腕三頭筋が、次の日かなりの筋肉痛に見舞われた。腕立て伏せを、間違った方法でやると、大胸筋という胸の筋肉より、ポパイの腕の力こぶの反対側、曲げている肘を伸ばそうとする筋肉が痛くなったりするが、それが「上腕三頭筋」。そこがちょっと笑えないほど痛くなった。

 つまり、やや前傾で、ハンドルを押すように体を支えていたからこうなったのではないかと思う。これは、エストレヤに乗っていた時は全くおきなかった現象だ。

 ハンドルはそんなに低くは見えないけれど、もしかするとシートからの距離がけっこうあるのかもしれない。

 というか、シートが大きいから、座る位置取りにはけっこう余裕があり、ちょっと疲れてくるとお尻を思いっきり後ろに滑らせて、リアシート上にくくりつけている荷物を押すような感じで伸びをしたりして、そのままの姿勢で走ったりしているとけっこうな前傾のままになる。

 そのせいかな? きっとそうかも。反対にタンクギリギリまで近づけて座ってみると、まぁこれはこれでやっぱり腕はへんに突っ張ってくる。

 私にとっての今現在、想像する理想のハンドル位置は、自分の方向に斜め45度方向、ハンドル一本分ぐらい上がってくれると良いかな。そうしたらツーリングはものすごく楽になるかも。そんなカスタム、できるかなぁ?でもあんまり上げ過ぎると、今度は山道のコーナーが楽しくなくなってしまうかな? ヤマハの開発者の方々も、そんな試行錯誤は43年間、嫌と言うほど繰り返してのこのライポジなんだろうから、結局、今のが一番良かった、なんてことに落ち着くのかもしれないが。

 どちらにせよ、腕の筋肉は、鍛えておくにこしたことはない。

 ハンドルの高さはかえってエストレヤの方が低く見えた感じだったと思うが、腕の筋肉で痛くなるようなところは、アクセルとクラッチを動かす前腕筋ぐらいしか無かった。

 エストレヤで仙台帰ったときは、リターンしてすぐだったので、おそらく筋力が衰えており、アクセルをひねる右手の前腕の筋肉がパンパンになってしまったのと、クラッチを切る左手首の、関節周りの筋肉なのか神経なのか、はっきりと場所を特定できないようなかなりの痛みが発生していた。

 ギアを替えるたび、クラッチを切るためぐっと左手を握りしめるわけだが、帰宅直前の頃には、いちいちうめき声を「うぅ」と上げ乍ら握らないといけないほど、激痛に襲われた。突発性腱鞘炎みたいな感じ。自宅までの最後の1キロがすんげー長く感じられたよ~…

 リターンライダーの皆さま、最初の遠乗りの前に、パワーハンドグリップとかで握力つけておいた方が良いかもよ? ので、私は、今現在、仕事で使うパソコンのそばにパワーハンドグリップを置いておき、目が疲れたりした時、休憩替わりに思いだしたようにニギニギしている。これがまた意外と良い気分転換になる。重さは10㌔㌘、って書いてあるな。

 あんまりキツイのでやると血圧が上がりそうだし、まぁ、筋肉を太くするためではなく、筋持久力を付けるためにやるのだから、軽めのを30回とか、50回とかやった方がいいような気がしております。その方が、血管から窒素が出て柔らかくなるとか、NHKのためしてガッテンでやっていたような。

 

 振動についての“感想”は「プラマイゼロ、むしろプラ~」、といった感じだが、エンジンパワーはこれは全く最初っから不満なし。

 400㏄の排気量は、狭い日本では必要充分である。

 それに、いろは坂に一回登ってみたが、アクセルをストッパーにつっかかるまで回して使える面白さがある。

 ニンジャ250はおっかなくてアクセルを全開になんか、ほんとの瞬間しかできなかったが、SRは、次のコーナーまで、かなりの時間、アクセルをストッパーに押し付けるように回し続けることが、できた。

 まさしく「全開っ!!」という気分になれた。いや、これはなんか楽しい。250㏄のニンジャの方が馬力があるだろうが、シフトの回数は、トルクがあるSRの方が、4速と3速だけしか使わずに、おそらく半分ぐらいで済んだような感じがした。

 つまり、ずぼら運転ができるのだ。

 別にレーサーじゃないんだから、素人の峠攻めであるならば、私にはニンジャ250より、SR400の方が何倍も楽しめた気分になれたぞよ。

 そしてまた、4速あたりで、低速から加速しようとアクセルを開けて加速始める時の、音がまたなんとも良いんだよねぇ~

 トタトタトタトタトタトタ!

 400㏄のシリンダーの中を、ピストンがうんこらせ、よっこらせ、と一生懸命動いてる感がして、ホンマ、かわいい。これはマルチエンジンでは味わえない独特なモノでありましょう。

 まぁ、何台か、フルカウルのマシンに余裕でぶち抜かれたけどね。

 しかし、そんな場面でも全く気にならないのが、SR乗りの特権だと思う。

 「はいはい、どうぞどうぞお先にどうぞ、私は自分が楽しければそれでよいのよ~」という気分でいられるのだ。

 人と競い合うのではなく、自分とSRが楽しんでいれば、それで良い。

 おそらく、SR400というバイクの最大の魅力は、そこにあるのだろう。

 そのうち、ファイナルエディションだろうがリミテッドだろうが、こてこての中古カスタマイズセパハンタイプだろうが、どうでも良くなってくるのだ。

 大事なのは、『俺のマシン』であること。

 今はちょっとばかり注目を浴び過ぎてしまって、お店の駐車場に止めておくとやけに視線を浴びている感じがして、キックスタートも緊張してしまうのだが、まぁ、そのうちどうでも良くなってくるだろう。しかし、同じSR乗りの方はまぁ、よく声をかけてくださるね。

 嬉しいような、…ちょっと、うざいような…

 でもきっと、ファイナルエディションっていったって、フューエルインジェクションタイプになってからのSRはそんなに変わらないと思うよ。色が違うだけでしょ。

 それで、直前の年式とこんなにお値段が上がっているのがちょっとばっかり不満だけれど、そのぶん、しっかりとした組み立て、工場検査を経て出荷されているのだ、と思うことにしておりますよ。ヤマハさんのプライドをかけてね。

 しかし、今回の道中、一番クレームをつけたいのが、ニュートラルランプがついているにも関わらず、ギアがどっかに入っていたらしく、クラッチを離した途端エンストしてしまったことが4回もあったことである。

 まぁ、ギアがこなれるまでの現象だとは思いたいが、4回のうち、1回はなんか頼りないつま先の感覚だったので、「ん?」とは想いつつエンストしてしまったのだが、他の3回は全く、コリッとした感触があり、ニュートラルに入ったろうと確信をもってクラッチを手放してしまってのエンストだったので、ちょっと頭にきましたぞ。4回のうち1回は交差点で右折しようとして、右折レーンで信号の矢印を待とうとした時のタイミングだったから、かなり恥ずかしい大注目を浴びながらの車の列をぬっての歩道避難をさせられてしまいました。くぅ~っ!赤面!フルフェイスのヘルメットで良かった~…。

 この現象は、キック始動しかないSRにとっては『大問題!』だ。もちろん、初回無料点検に持ち込んだ時は、イの一番でメカの方に訴えさせて貰いました。

 少し調整しました、なんて言っていたけれど、さて、如何なものになっておるか。

 さっそく、それを試すべくまたロングツーリングに旅立つ予定なのであります。

 さ~て、また、そのうちレポートしますです。 

 再見!

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