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Kawasaki エストレヤとの決別、そしてSRへ [オートバイ]

 

 今回のこのトラブルに対する、「赤い男爵」さんの対応には、全く問題はない、というか、結果的に非常に良く解決していただいた。

 エストレヤはまだ3万キロ以内の走行距離だったので、今回の異音が発生したのがもしもカムチェーンがらみだとすると、無料で対応パーツに交換できる、とKawasakiに掛け合ってくれた。原因は、全く予想通りのところだったので、一発で修理成功、修理後はとても乗り心地よく、なんか、エンジン部分を一式ごっそり交換しちゃったんじゃないの、と感じたぐらい、劇的にフィーリングが良くなった。しかも全てサービスだし。

 

 …、ただちょっと困ったのが、クレームでは無いんだが、修理中、代車で貸してくれたバイクが、ちと、私の年代にはキツイものであったことだ。

 


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 ニンジャ250だが、この前傾姿勢は厳しい~。

 今の私にとっては、ハンドルを握っている、というよりも、ドラム缶にしがみついているというか、すっとんでるミサイルの、2本出てるでっぱりを握りしめて引きはがされないように必死でへばりついている、なんて感覚だ。隣の市である自宅まで約25キロぐらい還ってくるだけで、手首、肩、首がガチガチに固まってしまい、手首の痛みに至っては3日間ぐらい後遺症が残ってしまったほどである。

 もう、どう転んでもこういうバイクには絶対絶対乗れない、ということがしみじみわかっただけでもまぁ、良かったか。レンタルして乗る気にさえ、全くなれませんな。

 ただ、このエンジンはすごいね。2気筒だそうだが、20代を共に過ごしたヤマハFZ250フェーザーの4気筒ツインカム16バルブなんかよりよっぽどパワフルでトルクフルに高回転まであっというまに針が回っていく。試しに高速に乗ってみたが、恐ろしくてレッドゾーンまで回せませんでしたよ。フェーザーは、確かにエンジン回転はキュイーンっと上昇していくのだが、それに伴うトルク感に乏しく(比べれば、の話。当時は、すさまじいマシンではあったのだぞ、フェーザーも)、加速はちともっさりしていたような記憶になってしまう。

 ほんとに250ccか、これ?乗り始め、あり?これ、400㏄?とまじで勘違いしそうになってしまったほどである。

 技術の進歩というものは、すごい、の一言ですな。まぁ、30年以上もたてば、世界は変わっている、か。

 このパワーなら、日本1週ツーリングの相棒にしても十分物足りなさを感じないですむんとちゃう?エンブレもしっかり効くから、けっこう、ギアチェンジしないでもアクセルワークだけで車の流れに沿って走れたし。意外とそういうところも、“疲れにくいバイクの条件”のうちだと思う。ライポジは別にして。

 日本の場合、そら、郊外だけ走るんだったら大型バイクが気持ち良いのは当然だろうが、都市部もけっこう走らなければならず、あんまし大きい車体だと取り回しが大変な気がする。道間違えた時の狭い場所での切り返しなんか、リトルカブ楽ちんだったし~、つーか、あれはもう自転車と同じ。それを、ゴールドウィングでやりたいという気にはなれないのは確かであろう。

 バランス的には400ccが一番ユーティリティークラスなんだろうけど、このニンジャなら250㏄でも十分だわ。でも、このライポジはNG!

ただし、いろは坂は面白かった。…へへへ(…って、文句言いながらそっちこっち乗り回してんじゃねーか、俺!)。

 

 と、とにかく、「赤い男爵」さんのメカの方の対応レベルは、かなりしっかりしている、と言っておきたい。その他の部分もうまく調整していただいたのではなかったかな。

 学生時代フェーザーを購入した仙台のお店のメカニックさんもとっても良い人ばかりで、磐梯吾妻スカイラインでこけてフェーザーが谷川の底に落下してしまった時も、「おっしゃ、任せろ!」と、次の日にさっそく私をウインチを積んだ軽トラの助手席に乗せて、仙台からはるか猪苗代湖の近くまで回収しに向かってくれたし、全く悪い印象を持った覚えがないので、その後、次男が就職して通勤用に原付欲しいと相談されたとき、真っ先に赴いたのも「赤い男爵」さんだし、結局そこでホンダリトルカブを購入させていただいたのである。

 そして、その延長線上で、今回のライダー復帰のきっかけとなる発見をしたのも、「赤い男爵」さんであったわけだ。

 あれほど、仙台1泊ツーリングでイライラハラハラさせられたエストレヤだが、全く生まれ変わったように気持ちよいライディングができるようになったのであります。

 手放すのが惜しくなるほどに。

 しかし、私は、学生時代からの夢を「実現」させることに決めた。

 どうしてもKawasakiに乗りたくなくなった私が、うつうつとネットサーフィンしていたら、なんと、ヤマハSRがついに生産中止!それに伴いファイナルエディション発売!なんて情報が目に飛び込んできたではないか。

 つーか、SRって、まだ新車で販売してるんだなぁ、と、その方が改めて驚きであった。

 前の記事でも書いたけれど、私が中型免許を取ろうと思ったのは、SRに乗りたい、と大学生の時に思ったからなのだ。

 キャンパスに停めてあったSRに跨って、キックスタートして去っていく学生をみて、あこがれた。まぁ、当時はキックスタートはそんなに珍しくはなかったけどね。2ストもあったし。

 …、えーと、何年前よ?もうすぐ還暦だから、ざっと、40年近く前のお話なのである。

 SRファイナル、のネットニュースに触れた途端、あ、これか! と、脳細胞に電撃が走り抜ける。

 大げさでなく、本当に体がビリッとしたような感じがしたのである。

 鳥肌がたつ、感じ?実際出たかどうかは覚えてないが。

 オートバイの神様が、「おまえ、本当はSRに乗りたかったんじゃなかったんけ~?新車で買うラストチャンスやでぇ~~」と告げてくれたのではなかろうか。

 そうだ、SRに乗ろう!

 まさしくこれぞ初志貫徹!!

 そうか、ついウィンカーを出して「赤い男爵」さんの駐車場に自家用車を止めてしまったことから始まる、この一連の出来事の全ては、SRに乗るために仕組まれた神様の御意思なのだ!!

 冗談抜きで、まったくなんの根拠も無く、SR生産中止のニュースを読んだ瞬間にそう思い込んでしまったのである。

 なんて、ご都合主義。

 調子えぇよなぁ~

 それにしても、グッドタイミングというか、はたまた「家計」にとっては、バッドタイミング、というべきなのか…

 とにかく、Kawasakiには乗りたくない(エストレヤは惜しいが…)私には、【神の啓示】としか受け止められなかったのだ。

 

 さて、落ち着いて、どうしよう。

 いきなり、SR買いますなんて言うと足元みられそうだから、まずは、このトラブルに対して私は非常に怒っているということを店長さんにはしっかりと理解していただかないといけない。

 正直、まじで、最初の仙台ツーリングの最中、ヘルメットの中で、ひと様にはお聞かせできない悪態をつき続けていたほどに、頭にきていたのだ。

 そら、購入して走り始めてから100キロそこそこで、変な音がエンジンから聞こえてきたら、誰だってがっかりもするでしょう?

 それに、私はとっても縁起を担ぐタイプなので、購入時、バイクに向かって、お互い第二の人生(まぁ、エストレヤは3,4人のオーナーの手を経て売りに出されていたようだが)、死ぬまで一緒に付き合ってくれい、となでなでしながら我が家に迎え入れたというのに、初っ端からこんなトラブルが発生してしまっては、どうしてもこの先も平安な気持ちで付き合えるとは思えなかったのである。 

 もしもまた、同じ症状が出始めたら…?それが、自宅から一番遠くに到達したツーリングの最中(それこそ、稚内あたりで)だったら…

 果てしない絶望感の中、ハラハラしながら帰還の途に就かねばならない、なんてことになったら、せっかくのツーリングが台無しではないか。

 そろそろ還暦、今年ダメなら来年またチャレンジしましょう、てなわけにはいかないのである。

 もう、この歳になると、全てが一期一会、ラストチャンスの心構えで臨まねば、機会が失われる、「次」は、無い、かもしれない可能性が高い、という考えにどうしても縛られてしまうのである。

 いつまで健康でいられるのかもわからない。

 仕事柄パソコンを一日中タイプしているので、右手が少し腱鞘炎気味なのだが、実際バイクを運転している時に少し痛みを感じる時もある。これがもっとひどくなってきたら…、たとえ入院するほどの病気は無くても、操作する手がダメになれば、それだけでもうライダー生命は絶たれかねない。決して、大げさな話ではないだろう。

 逆に言うと、バイクを乗り続けたいのならば、五体満足でい続けなければならない、ということだ。せっかくオーナーになれたSR、一日でも長く乗り続けることができるように、最近はけっこう早寝早起き、筋トレも、やる気が出てきて、今までより少し回数が増えてきた。

 オートバイに快適に乗るためには、車と違って「体力」の有る無しが、かなり重要になってくるのだ。

 “健康法”を改めて意識しなおすきっかけとしても、バイクに乗るということは、とっても良いことだ、と、私は感じている。

 

  

 まー、どうこう言っても、先立つものが大事である。

 いかに、このエストレヤちゃんを高価で引き取っていただくか。

 まずはいきなり「返品させてくれ!」

 と、切り出してみた。

 さすがにそれは、店長さんも頷くわけはないだろう。そこで頷かれちゃったら、その後やっぱりSR買います、な~んて言えなくなっちゃうじゃないか。

 まぁ、でも、流れによってはまたエストレヤを乗り続けても良いかな、とは考えていたほどに気にいってはいるのだが、とにかく、SRに乗れるか、やっぱり縁がないのか、天命を待つ心持ちではありました。

 私は、普段は人当たりは良い方だと自分では考えているのだが、少しイラッとすると途端に人相が悪くなると3人の息子たちからいつも非難されているので、不機嫌な顔をするとまぁ相手は引き気味になるらしい。

 店長さんもはっきりと顔が青ざめているのがわかった。

 ので、返品できないたぁ、どういう法的根拠だ。事前に知りようもないところでトラブルが発生して、傷までついている状態じゃないか、見えない部分だからいいだろう、って話じゃないぞ!と、まぁ半分まじでいちゃもんつけさせていただいた。

 実際、こういう場合は、販売側が誠意をもって修理し、問題の症状が収まったならば、それでも気に食わないから返品させようとするのは、おそらく「過剰請求」だか要求だかと言われて認められない、ような話は聞いたことがあるので、まず、認めないだろうということは予想していたので、次は、

 「同等クラスの他のバイクに換えてくれ!」という要求を出してみることにした。

 すると、店長さんは、下取り、という形にして、差額分を出してくれれば対応できる、という。じゃ、購入した価格(298,000円)で下取ってくれるんだな、と言えば、いえ、社内規定で、10万ちょっとぐらい以上は出せない、という。

 「話にならんわ」と、ちと店長が気の毒になるが、ここは心を鬼にしてぶっきらぼうに突き放す。こちらも“家計”がかかっておるのだ。

 その後はあーでもない、こーでもない、と、私の縁起担ぎの性格やら神経質なところやらグダグダ言いつのったのではあるが、まぁ、予想通り埒があかない状態のまま平行線となる。

 さて、殺し文句(自分としては)

 お互い無言になり、他の店員さんや、修理してくれたメカニックさんも、カウンターの向こうで神妙な面持ちでじーっと黙りこくっていて、私も、床をにらみつかるようなかっこうでの沈黙の膠着状態が2、3分続いた時を見計らい、

 「じゃ、今度出るヤマハのSRのファイナルエディションリミテッド買うから、エストレヤは購入価格で下取ってくれ。これ以上は譲歩しないぜっ!」と、これなら、落ちるだろ、店長!てな気持ちで告げたのだが、なんと店長から聞かされた情報は耳を疑うものであった。

 「あ、リミテッドはもう予約完了状態です」だと!!

 なんで~っ??

 最高の決め台詞だと想ってたのに、一昨日SR生産終了、最終タイプ販売予定、のニュースを聞いたばっかりなのに、なんだよもう売り切れってさぁ!!

 3月15日の販売開始予定日まで、まだ一ヶ月以上あるんだぜ???

 詐欺だろ、それは。

 リミテッド、とは、ファイナルエディションの中でも“特別仕様車”で、通常タイプの605,000円に対して、748,000円と、十万円以上割高なのだ。

 本革シートやらカラーリングやら色々ノーマルタイプとは違うのだが、何よりいいのはサイドカバーのエンブレムに、1から連番でシリアルナンバーが割り振られる、1,000台限定車、という点だ。

 これは、もう、中古で売るとき、絶対購入価格より高く売れそうな気配…しちゃうよね。

 間違いなく、発表前から、生産終了の内部情報リークがあって、それを知ったヤマハ関連企業内のSRファンのお偉いさんあたりが、「頼むよぉ~、社長!」とか泣きついて連番入り限定車をわがものにしようと動いたのだろ!?

 きったねぇぇ~

 せめて抽選にしろよ抽選に。

 ヤマハさんは、SRというブランドを最大限に活用して最大の利益を獲得して売り切りやがったなぁ。ほんま、ただでは終わらん、という執念を感じたよヤマハさん。

 これで、最後の最後にリミテッドⅡ、とか銘打ってワインレッドのカラーなんかで売りだしたら暴動起こすぜホンマ。

 と、いうことで、見事に出鼻をくじかれた私、ちと頭が真っ白になってしまい、また絶句状態が始まってしまう。

 見かねた店長さん、「と、とりあえず、予約状況を確認してみますよ」と、その場を取り繕うように奥に消える。残された他の店員さんと、メカニックのお兄さんと、気まずい…

 コピーを手に戻ってきた店長さん、あくまで県内の「赤い男爵」さんの発注状況だけれど、グレーカラーのタイプはもう5,6台発注がかかっているが、ブルーはまだないから、もしかすると納期は早いかもしれない、と教えてくれた。

 もともと、ブルーの方が(リミテッドでなければ)良い色だなぁ、と私は思っていたので全くその点は問題ないのだが、問題なのは、下取り価格なのである。

 その後も丁々発止のやり取りが続いたのだが、具体的な金額は、店長さんの立場もあるだろうからはっきりとしたことは書かないけれど、購入時の車両価格298,000円満額はさすがに頑として受け付けていただけなかったが(リミテッドだったら、もっとかなり粘ったと思うけど、ちとこけてしまったので、矛先が鈍ってしまった)、まぁまぁそれにニアな条件を示して頂いたので、どっちにしろSRが欲しい私は、「これ以上は時間の無駄だな?」と判断し、ヤマハSR400ファイナルエディション、カラーはブルーで、契約をした、というわけである。

 契約書に名前を書くときは、少し手が震えましたよ。

 だって、さらにウン十万円払わきゃいけないんだよおぉ~!!

 エストレヤの時は、なんとかこらえたけど、今回は、定期積金解約決定だな。

 か、家族からの、罵詈雑言が… 頭蓋骨の中でハウリングしておりまする~。

 けれども、このタイミングでの発注のおかげで、なんと、わが県の「赤い男爵」さんの店舗内では、ブルーカラーは私が一番納車ということになったのでした。

 けっこう、私はラッキーだ。

 なんというか、その時はしんどい、まいった、勘弁してほしいなぁ…

 と、悩んでいても、結果的にオーライになってしまう事が多いような気がしてる。

 神経質だと自分でも思うし、カミさんからもしょーもないと言われ続けているのだが、本質的なところではもしかすると楽天家なのかもしれない。

 SR400ファイナルエディション、リミテッド以外の通常仕様車も、今現在(4月2日)ではもうすでに受注停止、とほぼ同じ状態らしい。3月15日発売のバイクが、一ヶ月もしないうちに年内納品は無理っぽい、という話まで出ているそうだ。あぶねぇ~…

 それにしても、何なのだろう、このSR人気というものは。

 自分だって、大学生の時から乗りたかったんじゃないか、と言われればそれはそうなのだが、それにしても「異常」という表現を使っても違和感出ないような気がする。

 変わりすぎているこの世の中、「変わらない」というコンセプトが、かえってこれほどのインパクトを世間に与えることができる、ということなのかねぇ。

 ユーチューブにアップされてる、SR関連の動画の数は、正に驚き、である。

 とにかく、自分で所有して、乗り続けてみないと理解できない部分がきっと確かに存在するのだ。

 この、「SR400」というバイクには。

 はてさて、新しきわが愛車を目の当たりにできるその時…

 Xデーは、3月19日!!!

 

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ミスター仙台

訪問&nice!ありがとうございました。
by ミスター仙台 (2021-04-05 22:05) 

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