ザ・ポンピュンラン! [走]
先日、次男の高校受験の合格発表があった。
無事、合格!
…いやぁ… ホッとしました(^_^;)ゞ
もともと工業系が希望進路だったので、一応、県内では一番新しい校舎で、設備も非常に充実している工業高校を目指した。
しかも、野球部も県立高校でも甲子園出場数が多い、「県立の雄」とも称される強豪高校である。
高校でも野球を続けたい、という決意を示してくれていたのであるが、ビンボーな我が家は、経済的に、私立に通わせるのはなかなか厳しい。それに、頭もそこそこ悪い方ではないので、希望進路でもある工業系の県立高校の中では我が県ではおそらく一番優秀でなおかつ野球においても、県立の中では「甲子園」にかなり近いと想われる高校を目指したのでありました。
とにかく、無事に合格できて本当に良かったのである。
さて、一回飛ばしになってしまったが、テーマを【走る】に戻しましょう。
ポンピュンラン。
革命走法、という賛辞は伊達ではあるまい。
少なくとも、ウチの息子にはまさしく“劇的”に効果が出ました。
野球部の同級生6人の中で5番目の脚の遅さだった三男が、6年生の卒団時にはチーム最速、どころか、私の7年間に及ぶ学童野球指導歴で計り続けてきた、部員達全員のダイヤモンド一周タイム記録7代分の中で、歴代2位の成績を叩き出すことができるようになったのである。
そこまで脚が速くなってくれたお陰さまの書籍が、これ。
息子さんや娘さんが、脚が遅くて… とお嘆きのお父さんお母さん。まず、この本を購入しなさい。そして、実践させなさいよ?
買っただけで、何もしなければ、何も変わりません。
絶対、損はしません!
さて、その、訳は…!?
NHKの子供向け番組で「脚が速くなる方法」として紹介されてたり、スポーツ特集の中で著者の川本和久氏がインタビュー受けてたりするから、ご存知の方は多いでしょう、この「ポンピュンラン(もしくは、ポンピュン走法)」
でも、実践させてます?
知ってはいたけど、実際にはやらせてなかったなぁ、という指導者(保護者)の方々、絶対、やらせなさい。今スグに。
どんな子にも、間違いなく良い影響が出るはずだ(と、想う。結果が出なくても責任取れませんので、文句言わないでね)。
しかし、なぜそれほどまでに断言できるのかと言えば、ウチの三男には間違いなく効果が出たと言えるから。
学童軟式野球部に所属していて、当時の監督からいつも、「脚が遅い~」と嘆かれていたウチの三男。左打ちだが、三遊間深いところにゴロが転がり、ショートが捕球、しかもお手玉までしてくれているというのに、ファーストでゆうゆうアウト…
だったのに、卒団時にはチーム最速、歴代(のべ30人)の中でも2位の好記録を叩き出すほどになった。
「SAQトレーニング」とか、股関節トレーニング、コーディネーショントレーニングなんかもある程度の効果はあったのかもしれないが、“ダイレクト”に“一番”影響した「具体的エクササイズ」はなにかと言えば、今回紹介する「ポンピュン走法」であることは間違いないと確信している。
次男も脚の速さは平均以下だったが、この「ポンピュンラン」以外のトレーニングは三男以上にしつこくやらせていたのに、目に見えるほどの向上は認められなかった(現中3)。
ラダートレーニングや股関節トレもさんざんやらせた三男だが、ポンピュンランのトレーニングを具体的に開始した同時期から、タイムがまさに“劇的”と感じれるほどに向上をし始めたのだ。
次男、三男と、いろいろなトレーニングをやらせてみたが、これほど具体的にはっきりと「このトレーニングのお陰」と言いきれるほど、しかも効果の比較対象差がこれほど明確に現れたテクニックはない。他には、二人とも効果が出始めたと感じられたのは、手塚一志氏の「シンクロ打法」以来であった(「驚異のシンクロ打法?」参照)。
高校生時代に陸上部に所属していた私としては、この「ポンピュン走法」で2つほど、まさしくコペルニクス的転回をさせられた、“走りのイメージ”の持ち方があった。
そのひとつは、「膝(腿)は“上げる”ものではなくて、前に出すものである」という考え方と、「脚は、“後ろ”に“蹴る”ものではなくて、“真下”に“降ろす”ものである」という考え方だ。
腿上げ走の勘違いにおいては、前記「腿上げ走はしてはいけない?」をぜひ読んでいただきたい。
腿上げ走は、腸腰筋を鍛えるためだ、とおっしゃる指導者の方もいるが、確かに腸腰筋は鍛えられるのかもしれない。
初期の頃、だいぶお世話になったSAQトレーニングだが
SAQトレーニング―スポーツ・パフォーマンスが劇的に向上する (BBMDVDブック)
- 作者:
- 出版社/メーカー: ベースボールマガジン社
- 発売日: 2007/01
- メディア: 単行本
これに付属のDVDビデオにも、ミニハードルを使った腿上げトレーニングがたくさん出てくる。一応、著者は
『 陸上競技では、“膝を高く上げない”走法が、現在普及しつつある。以前は腿上げに代表される様に、膝を高く上げるドリル(=走りにおける意識)が主流だった。だが、その動きを日本人が行うと、元々黒人選手に比べ骨盤が上向き加減であるため、前方向ではなく上方向に進んでしまう。
そこで、膝を引き上げる動作を強調するのでなく、地面に叩きつける動作を強調する。これが速く走るための基本的なコンセプトだ。
ところが、SAQでは膝を高くあげるハイニーのメニューがいくつも行われている。SAQトレーニングの大きな目的はスピードを高めることだが、“速く走る”コンセプトと、一見違う事をしているのだ。それは、SAQトレーニングの場合、膝を上げることではなく、股関節の可動域を大きくすることが目的だからである。
膝を“上げられない”ことと“上げない”ことでは、大きな違いがある。“上げられる”ようにしておけば、股関節が小さな動きの時でも、スムーズに動くことができるようになる。より速く動けるようになるわけである。SAQトレーニングと陸上競技のドリルが似ている部分もあるが、混同すると間違いのもととなる。』
と、おっしゃっている…が、うむ、その理屈はわかるんだが、ある程度それを意識できる年代以上の選手か、陸上競技専門コーチの指導のもとでないと、おそらく、腿上げ走は、「デメリット」の方が発生しやすいのではなかろうか。
黒人と日本人との骨盤の骨格的差異は、専門家じゃないので良く知らないが、「上向き」という事は、骨盤の前面の方が空を向き加減だ、という事だろう。この状態は、骨盤が“後ろに傾いている”つまり、「後傾している」ということなのだ。
骨盤が後傾しやすい、とは、どういうことか、というと、平たく言えば猫背になりやすい、ということなんだろうが、普通猫背、というと肩甲骨当たりから丸まっている上体をさしているわけだが、骨盤の後傾とは、ちょうど、立ちションする時(失礼)チン○ンを差し出すような腰の状態になっていることを指すのだろう。
これでは、身体の重心が“体軸”の後ろ側にかかり、前に進みにくくなってしまうはずである。腿の前面、大腿四頭筋が緊張し、脛の筋肉が強張ってくる。これでは、必要以上に「力んで」しまい、ブレーキとアクセルを同時に踏んでしまっているように、余計なエネルギーを消費してしまうはずだ。
しかし、SAQトレーニングを否定するつもりは全く無く、どころか、“初期の頃”は、息子達の“脚サバキ”の“キレ”を出すためのトレーニングをしては、とても即効性のある有効なエクササイズでありました。ラダートレーニングなどは、定期的に行っていくべきではないでしょうか。ただ、サッカー選手などは、ラダートレーニングでかえってシュートがうまく打てなくなった、なんて子もいたような話を聞いた事があるので、あまり熱心にやり過ぎても、競技によっては弊害が出てくる可能性もあるのかもしれません。
実際、私もしつこくやらせてみて、急に「中だるみ」のような雰囲気になってしまって、あまり野球能力向上に対しての効果が見受けられなくなった時期が来た時があったもので、その後は時々想いだした時に気分転換も兼ねてやらせるようにしております。
ラダートレーニングは、固まった足腰を「ほぐしてやる」イメージで行わせるのが良いのかもしれません。忘れたころにやると、難しいステップはうまくできなくなっていたりするので、コーディネーショントレーニングにもなると想います。タイムを競わせたりすると、けっこう、心拍数も急激にあがってくれますしね。そして、かなり難解なステップでもうまくこなせるような状態に戻ったら、また、ほとぼりさめるまで別のトレーニングをしているほうが、【ラダートレーニング】は有効な“使える”エクササイズになるんじゃないでしょうか?どうだろ?
さて、これ以上「腿上げ走」については、前回の記事(「“腿上げ走”はしてはいけない?」)を読んでいただくとして、ポンピュンランでのもう一つの重要な意識、先程のSAQトレーニングの解説にも登場したように、脚は、「後ろに地面を蹴る」のではなくて、「真下に降ろす」という“イメージ”について考えていきたいと想います。
おそらく、これは、スターティングブロックを用いた短距離走のスタートに原因があるんじゃないのかなぁ、と推理しておるんですが、私が高校生時代に良く先生から指導されたのが、「犬の砂掛けの様に、地面を後ろにけっぱれ!」という表現。
これだと、私が持ったイメージとしては、裸足で砂浜を走る時、その砂を足の指でガチッと“掴んで”後ろに「バアッ」と蹴っ飛ばしてやるような意識を持ってしまった。そして実際、そういう“イメージ”で、常にダッシュ・トレーニングを繰り返したものだ。
身体を前に進めようとするわけだから、身体が地面と接している部分を進行方向と逆にパワーを加えた方が作用・反作用でより大きい移動の為のパワーが出るような気がするが、実はこれがパワーロスに繋がっている、と、川本先生はおっしゃるのである。
体に一番力がかかっているのは、地球の中心に向かってである。つまり、“重力”に対抗することが最重要課題なのだ。後ろに力を逃がしてやることではなかったのである。
脚の力は、身体を前に進めるために地面を後ろにけっぱるのではなく、重力に対抗するために真下にかけてやるのである。身体の移動はあくまで重心を進みたい方向に傾けてやれば、というか、「脚を“前”に運んでやれば」自然と進んでいくようになるのだ。
身体は、空中に“浮かして”おかなければいけなかったのだ。
つまり、脚の力は、重力に対抗し、地面からの反発力を得るために使わなければならない。
私が、一番「ガクッときた」文章を抜粋する。
『 … 走る動作を見ると、一見、足を前後にスイングしているように見えます。しかし、スイング動作は後ろから前にしなければ意味がありません。トップスプリンターの場合、足を後ろに動かしているように見えても、実は、そこではすでに前方向へのスイング動作をしているのです。足を後ろに動かしているように見えるのは、ドライブ動作(足を振り下ろす動き)のエネルギーが残っていて、慣性の法則(静止または一様な直線運動をする物体は力が作用しない限りその状態を維持するという法則)によって後方に上がっているだけなのです。
一方、一般の人や走るのが遅い人は、見た目どおり、足を後ろに蹴っています。すると、本来の「前に」のスイング動作をするのに余計な時間がかかり、後ろで足が空回りするような走りになってしまいます。 … 』
この、“走るのが遅い人”の走り方は、まさしく、私が短距離の練習中、“イメージし続けた”走り方そのものではないかいな。
私は、「速く走る」という観点において、実に大きな二つの間違いを犯していたことになるのだ。私の高校時代、100メートル走の自己記録は確か12.3秒。もしも、当時このポンピュンランを知っていれば、間違い無く11秒台は出せていただろうに^^;
私の、陸上部だった高校生の頃の走りのイメージは、「膝を高く上げ」「地面を後ろに強く蹴る」というもの。速く走るためには、真逆の練習を繰り返していたことになるのか…(T_T)
繰り返そう。
脚を速くするためには
①膝を“前”に出す
②脚を“真下”に強く叩きつけるように蹴る
というイメージを持つことである。
さて、次回からは、息子に施してきた具体的なトレーニング法を検証していこうと想っております。
再見。
高校入試だった!!!!
え゛--- もうそんなになったーーー
おめでとう!!
いがったいがった ^0^/♡♡♡
長男君は来年だよね、大学・・・
三男君は中学??
いや~ なんだかな~ ???
最近、地震が多いけど、そちらは大丈夫かい?
先日の仙台の震度5のとき仙台に電話したら、じーちゃんは「慣れたな~」と言っておった。
ばーちゃんはディサービスでいなかったよ。
まあ、相変わらずでした。
そちらはみんな元気かい?
そろそろ桜だね~
by 姉 (2012-03-31 16:26)
今頃、ありがとう^^;
長男が高3、次男が高1、三男が中1、となりました。
私より身長が低いのは三男だけとなりました。
その三男ももう私の耳の高さを越える身長ですが…
三男と私は軟式野球を卒業、私は7年間の指導者生活を終え、三男は昨日から硬式野球のクラブチームに入り、次男も高校野球の世界に足を踏み入れ、二人とも私の手を離れてしまいました。
グラウンドでは直接指導することがなくなり、非常に手持無沙汰です。
ボケと肥満が益々心配になってまいりました。
地震は多いねぇ―。
昨夜のもでかくて、しばらく眠れなかったよ(-_-;)
健康状態は全員良好。問題は私の肥満ぐらいか…
そちらもお元気ですか?
はてさて、我が家はもう一家そろって旅行なんて出来無さそうな状況になってしまいましたよ。もう一回ぐらい、全員で行きたかったけどなぁ、沖縄…(T_T)
by 健康野球オタク (2012-04-02 08:52)